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更新日:2022年9月27日
知っておきましょう。高齢者インフルエンザ予防接種について。
インフルエンザは、インフルエンザウィルスに感染することによって起こります。インフルエンザにかかった人が咳やくしゃみをすることにより、ウィルスが空気中に広がり、それを吸い込むことによって感染します。
インフルエンザの症状は、突然の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などで、のどの痛み、咳、鼻水などもみられます。普通のかぜに比べて全身症状が強いのが特徴です。気管支炎や肺炎などを合併し、重症化することが多いのもインフルエンザの特徴です。
法律で決められたインフルエンザの予防接種の対象者は、65歳以上の方及び60歳以上65歳未満の方で心臓、腎臓または呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害を有する方やヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方などです。
しかし、予防接種を受けることの義務はなく、ご本人が接種を希望する場合にのみ予防接種を行います。また、接種を受けるご本人が、麻痺などがあって同意書に署名できない場合や、認知症状があって正確な意思の確認が難しい場合などには、家族やかかりつけ医によって、特に慎重にご本人の接種意思の有無の確認を含め、接種適応を決定する必要があります。
対象者以外の人が受ける場合は、全額自己負担になります。
65歳以上の高齢者に対して行った調査では、予防接種を受けないでインフルエンザにかかった人の34%~55%は、予防接種を受けていればインフルエンザにかからずに済んだこと、また予防接種を受けないでインフルエンザにかかって死亡した人の82%は、予防接種を受けていれば死亡せずに済んだことが報告されています。
なお、予防接種を受けてからインフルエンザに対する抵抗力がつくまでに2週間程度かかり、その効果が十分に持続する期間は約5ヵ月間とされています。より効率的に有効性を高めるためには、毎年インフルエンザが流行する前の12月中旬までに接種を受けておくことが必要です。
また、インフルエンザウイルスは毎年変化しながら流行するため、毎年流行が予測されるウイルスにあった予防接種を受けておくことが効果的です。一般的には、65歳以上の人は1シーズン1回の予防接種で効果があります。
インフルエンザの予防接種の必要性や副反応についてよく理解しましょう。気にかかることや分からないことがあれば、予防接種を受ける前に担当の医師や看護師、保健センターに質問しましょう。十分に納得できない場合には、接種を受けないでください。
医療機関で予防接種の前にお配りする予診票は、接種をする医師にとって予防接種の可否を決める大切な情報です。接種を受ける人が責任を持って記入し、正しい情報を接種医に伝えてください。
上の(1)~(4)に該当しない場合でも医師が接種不適当と判断した時はできません。
副反応としては、接種部位が赤みを帯びたり、腫れたり、痛んだりすることがありますが、通常2~3日のうちになくなります。また僅かながら熱が出たり、寒気がしたり、頭痛、全身のだるさなどがみられることもありますが、通常2~3日のうちに治まります。また、接種後数日から2週間以内に発熱、頭痛、けいれん、運動障害、意識障害の症状が現れる等の報告があります。
以上の注意をよく読んで、わからないことがあれば質問しましょう。
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