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更新日:2023年1月1日

忠臣蔵寺子屋-第5回

第5回(2004年11月1日)

松平健の忠臣蔵(1)

平成16年10月18日から12月13日まで毎週月曜日に9回、テレビ朝日系で「忠臣蔵」が放映されていました。
古田求氏の脚本による今回の「忠臣蔵」は、従来の映画やテレビで上演された「忠臣蔵」の大まかな筋を踏襲しながら、「仮名手本忠臣蔵」(寛延元年初演)を盛り込んだユニークなドラマのようです。
主演は、松平健さんで堂々とした大石内蔵助(おおいし・くらのすけ)を演じておられます。
また、伊東四朗さんは、より一層憎々しげな吉良上野介(きら・こうずけのすけ)役をされ、吉良町の関係者の皆様には申し訳ありませんが、実際はそこまではされないだろうと思うことまで演じておられ、ドラマをより盛り上げたいという熱気がビンビン伝わってきます。

このドラマでは「仮名手本忠臣蔵」を盛り込んでいるということについて少し触れてみましょう。
まず、殿中刃傷の史実では、吉良上野介に斬りつけた赤穂藩主浅野内匠頭長矩(あさの・たくみのかみ・ながのり)を梶川与惣兵衛(かじかわ・よそべえ)が抱きとめます。このドラマでは、仮名手本忠臣蔵と同様に加古川本蔵(かこがわ・ほんぞう)が抱きとめました。
この加古川本蔵は、桃井若狭之助(もものい・わかさのすけ)の家老で、モデルは津和野藩亀井能登守(かめい・のとのかみ)の家老多胡主水(たこ・もんど)といわれています。
しかし、このドラマでは加古川本蔵が龍野藩脇坂淡路守(わきさか・あわじのかみ)の家老として描かれています。
「仮名手本忠臣蔵」では、本蔵の娘小浪が大星力弥の許嫁(いいなづけ)になっていますが、このドラマでも同じように大石松之丞(おおいし・まつのじょう)との婚約がなされています。
ついでに、「仮名手本忠臣蔵」の筋とは関係ありませんが、寺坂吉右衛門(てらさか・きちえもん)が大石内蔵助の使用人のような設定で登場していますが、実際は吉田忠左衛門組の足軽です。
加古川本蔵一家と寺坂吉右衛門がストーリーの中で重要な位置を占めるかもしれません。展開が楽しみです。

この文を書いた人(文責)
矢野圭吾(赤穂市教育委員会)

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